タクシードライバーWS(仙台市)
2018-05-28


東南アジアにおける情報共有型交通安全対策スキームの
実施支援
の研究の一環として、タクシードライバーの皆さん
による「ヒヤリ多発箇所収集のWS(ワークショップ)」を見学
させていただきました。

会場は仙台市内にある「R45・日の出自動車学校」。
仙台駅から仙石線に乗り換え、小鶴新田(こづるしんでん)
下車。徒歩8分ぐらいのところにある自動車学校です。
協力してくださるタクシー会社は「センバタクシー」さんです。

センバタクシー代表取締役の近 英道さんがドライバーの
安全教育に熱心な方で、同社では独自の「センバタクシー
オリジナルヒヤリハットマップ」を作っています。

近社長によると、職業ドライバーは毎日仕事で道を走り、
現場をよく知っている。だから、ドライバーが自ら参加して
ヒヤリマップをつくり、その情報をみなで共有すれば、
交通事故を減らすことにつながるのではないか。
そう考え年2回ほど、このように自動車学校の教室を借りて、
受け身の研修を行うのではなく、参加型のマップづくりを
するようになったとのことです。

このような取り組みを自発的に実施している企業は、全国的
にも珍しいのではないでしょうか。
禺画像] この方が近 英道社長。
(ワークショップの最後に挨拶されたときの写真です。)

本日はまずWSのはじめに、見学者として私たち3名が参加
しますと、主催者が紹介してくださいました。
(見学者は研究メンバーの小川和久東北工業大学教授、私、
事務局の佐々さんです。)
本日参加のタクシードライバーの皆さんは30名ほどです。

禺画像]
日の出自動車学校副管理者の奥山祐輔さん(交通心理士)が
WSの趣旨、危険箇所の定義などを説明。
奥山さんのパワーポイントは簡潔な説明文とイラストで
大変分かりやすい内容です。

禺画像]
奥山さんがワークシートへの記入の仕方を説明し、参加者は
いくつかのグループに分かれ、地図上に自分のヒヤリ体験
発生箇所をマークしていきます。

禺画像] 作業時間は30分ほど。
その後、奥山さんが「ここは重要」と思われる地点を数箇所
選定し、そこでヒヤリ体験をしたドライバーの方が具体的な
状況について解説します。
奥山さんがただちに該当箇所のストリートビューを映し出して
くださるので、非常に分かりやすい。
コメントも的確です。

禺画像] 参加者の皆さんも職業柄さすが道に詳しく、交差点名や
ビルの名称が即座に出てきます。
「ああ〓。あそこは信号が見にくいんだよ」
「車線数が急に減るから、まごつくドライバーが結構いる」
など、会場からも積極的な発言がたくさん出ました。

路面標示や標識、信号、道路の形状に起因するヒヤリについて
奥山さんが小川先生や私に急にコメントを求め、びっくり
しながらも解説させていただく一幕もありました。

本日のWSの成果を、マレーシアのRapid Penang(バス会社)
のヒヤリ体験データの収集にどう活かしていくかが、
これからの検討課題となります。

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